「ドル建ての保険をすすめられています」
「これって実際、どうなんですか??」
ときどきお客さまから、このような質問をいただきます。
普通の保険と比べて利回りが有利と聞いて、気にはなっているものの・・・
「難しそう」「危なそう」というイメージから、迷っている感じですね。
今日はドル建ての生命保険がどんなものか、なるべく分かりやすく説明します。
特にメリットやリスクについて、鳥取で80年続く保険代理店がくわしくお伝えしましょう!!
もくじ
ドル建て生命保険とは
米ドル建ての生命保険とは、「日本円」の代わりに「アメリカドル」で運用される保険です!!
大きな違いは、それだけですね。
生命保険の基本的な機能は、円建てのものと変わりません。
保険料を払って、死亡や高度障害になった場合に保険金が出ます。
さらに満期をむかえたり途中で解約したりすると、返戻金が支払われる仕組みです。
具体的に言うと、まずアメリカドルで保険料を支払います。
アメリカドルを持っていない人は、代わりにその分の日本円を払い・・・
保険会社の方でアメリカドルへ両替し、保険料として預かるのです。
また死亡保険金・満期保険金・解約返戻金などもすべて、アメリカドルで支払われます。
これは外貨預金口座を作り、アメリカドルのまま受け取ることもできますし・・・
日本円で受け取りたければ、保険会社が両替したうえで振り込んでくれるでしょう。
なぜドル建て生命保険か
ではなぜわざわざ日本円の代わりに、アメリカドルで運用するのでしょうか??
それは「アメリカドル」で運用すると、利回りが良いからです!!
「日本円」で運用される保険は、主に日本の国債で運用されます。
しかし日本の国債は金利が低くて、なかなか儲かりません。
2017年3月6日現在、日本国債(10年)の利回りは0.076%です。
参考:日本 10年 債券利回り – Investing.com
10年預けても、金利はほとんどゼロなんですよ。笑
しかし「アメリカドル」で運用される保険は、主にアメリカの国債で運用されます。
そしてアメリカの国債は日本と比べて、とても金利が高いです。
2017年3月6日現在、アメリカ国債(10年)の利回りは2.475%です。
参考:米国 10年 債券利回り – Investing.com
なんとアメリカの金利は、日本の約30倍!!
「アメリカドル」で運用される保険は利回りが高い分、お客さまには有利なのです。
ドル建て生命保険のメリット
そんなドル建て保険のメリットは、以下の3つです。
利回りが良い
利回りが良いので、死亡保険金や満期返戻金が円建て生命保険よりも大きくなります!!
これを利用すれば円建て生命保険より保険料を少なくし、同額ぐらいの保険金や返戻金を受け取ることも可能です。
生命保険としてだけではなく、資産運用の手段としても使えます。
受取額が増える可能性あり
死亡保険金や解約返戻金はアメリカドルで支払われるので、為替の影響を受けます。
お金を受け取る時期が円高か円安かによって、日本円での受取額が上下するのです。
そして円安ドル高のときに日本円に両替して受け取れば、受取金額はアップします!!
資産を分散できる
ドル建ての保険に加入すると、アメリカドルでも資産を持つことになります。
すると日本円の貯金+アメリカドルの保険のように、2国に資産を分散していることになるのです!!
世界的に見れば日本円よりもアメリカドルの方が信用が高いので、資産の保全となるでしょう。
ドル建て生命保険のリスク
次に生命保険をドル建てにするリスクについて、3つお伝えしましょう。
金額が変動する
上で述べたように、ドル建て生命保険は為替の影響を受けます。
したがって日本円で保険料を支払ったり、日本円で満期保険金や解約返戻金を受け取る場合・・・
円高か円安によってたびたび金額が上下し、ライフプランを立てるのが難しくなります!!
受取額が減る可能性もあり
メリットの方で、「受取額が増える可能性あり」と書きましたが・・・
増える可能性があるということは、減る可能性もあるということです。
いくら金利が高いと言っても、為替の状況ではマイナスになることさえありえます!!
手数料が余分にかかる
海外で運用するのは手間がかかるので、保険会社の受け取る運用手数料が高い傾向にあります。
また保険料を払うときは円をドルに、保険金を受け取るときはドルを円に両替しますが・・・
そこで両替手数料が、運用手数料とは別にかかってくるのです。
ドル建て生命保険は投資
ドル建て生命保険はお金が大きく返ってくる可能性がある一方で、元本割れのリスクもあります。
また外貨建ての資産を持つという意味で、日本円の価値が下落するリスクをカバーするという役割もあるのです。
なのでこれは「万が一の時の保険」というより、「資産運用のための投資」と考えた方が良いですね!!
そしてドル建てで資産運用するための投資商品は、なにも保険だけではありません。
「米国債権」「米国株式」「投資信託」「米ドル預金」など、たくさんの金融商品があります。
ドル建て生命保険に加入するときはこういった別の投資商品と比較し、本当に自分に合ったものかを考えましょう。
ちなみにドル建て生命保険の主なリスクは、為替の変動だけです。
米国株式や投資信託などと違って、商品の価格自体が変動するリスクはないので・・・
上記の投資商品の中では比較的、取り組みやすい投資と言えるでしょう。
ドル建て生命保険にすべき人
以上のことを考えると、ドル建て生命保険に向いているのは以下のような人です!!
・多くの死亡保険金や満期返戻金を受け取りたい
・少ない保険料で必要な保険金を確保したい
・投資に興味があり資産運用をしてみたい
・お金に余裕がありリスク分散をしたい
・日本円以外の資産を持っておきたい
・移住などで将来アメリカドルを使う予定がある
逆に以下のような人には、向いていない商品ですね。
・死亡保険金や満期返戻金は決まった金額を受け取りたい
・毎月の保険料支払いは一定額にしたい
・なるべくリスクは避けたい
・資産運用に興味がない
・お金に余裕がない
・ドル建てとかよく分からない
ドル建て保険に対する私の考え
お客さまに、「ドル建て生命保険ってどうなの??」とたずねられた場合・・・
私はそれを、絶対におすすめしません!!
なぜなら私にたずねる時点で、お客さまはその商品のことを理解できていないからです。
やはりドル建ての生命保険に加入するということは、利益を得ることが目的なのでしょう。
しかし自分が商品内容を把握できないような金融商品には、絶対に入るべきではありません。
もしそれで大損した場合、なかなか納得できずにとてもくやしい思いをしますよ~
ドル建ての生命保険は、まず商品の内容をしっかりと理解できて・・・
そこから発生しうるリスクを許せる人のみが、手を出せる商品だと思います。
ドル建て生命保険の選び方
「仕組みやリスクをしっかりと把握したうえで、ドル建て生命保険に入りたい」という方へ。
色々な保険会社から出ている商品の中から、最適なものを選ぶポイントを3つ教えましょう。
1.利回りが高いものを選ぶ
まず第一に、利回りの高いドル建て生命保険を選びましょう。
同じ保険金額でも保険料が安かったり、解約したときの返戻率が高いものが良いです!!
利回りは各保険会社によって違いますが、いつ保険に入るかによっても変わります。
具体的にはアメリカの景気が良い時に金利は上がる傾向にあり、そういったときに加入すべきです。
2.手数料が低いものを選ぶ
利回りと同じぐらい大切なのが、ドル建て生命保険にかかってくる手数料です。
いくら利回りが高くても手数料が多額だと、良い成果を受け取れない可能性があります。
具体的には、保険料の支払いや満期保険金を受け取るときにかかってくる為替手数料を見ましょう!!
たとえば「0.5円/1米ドル」となっている場合、両替のたびに0.5%の手数料がかかってきます。
3.ドルで据え置きできるものを選ぶ
ドル建て生命保険は、アメリカドルのまま据え置きできるものを選びましょう。
どういうことかというと、死亡保険金や満期返戻金を日本円に替えずに置いておけるものです。
そうすれば、いざ受け取りのときに円安ドル高で損をしてしまうというとき・・・
円高ドル安になるまで寝かせておき、為替が有利になってから受け取るということができます。
生命保険を検討するなら
「自分はドル建て生命保険に入るべきか分からない」「どのドル建て生命保険に入ればよいか選べない」という方へ。
ぜひ、私たちハロー保険にご相談ください!!
それぞれのお客さまの状況や要望をしっかりと聞いた上で、その人に合った提案をしますよ。
鳥取県外にお住みで相談に来れないという方には、下の記事をおすすめします!!
参考:おすすめの無料保険相談窓口は?口コミサイト15つで統計取った
口コミ評判の高い無料の保険相談サービスを調べたので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
ドル建ての生命保険は日本円ではなく、アメリカドルで運用される保険です。
円建ての保険と比べて利回りが良いですが、様々なリスクも存在します。
商品内容をキチンと理解できる人でなければ、手を出さない方が良いでしょう。